ジャイジーアトジ

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【雑談】BARでのおかしな雰囲気...

 キッカケは小さな勇気から

当時も今も私は新しい世界に触れることが大好きです。これは飽き性という面も備えているのですが、この性格はたとえ自分が経験しなくても、少し非日常の世界を覗くだけで、あたかも自分が経験したかのような錯覚になります。これがなかなか気持ちがいいんです。
 
みなさんの昔の同級生の中にも、怖い先輩の話や、美味しい経験なんかをさも自分の事のように偉そうに話す人いませんか?
まぁザックリ選別すれば自分もそういう類の人です。でも、そのためには普段とちょっと違う行動をとらなければいけないこともあるんです。そしてちょっと違う行動の為には勇気も必要なんですね。
 
で、数年前のある時に私が考えたのが、「飛び込みでBARで飲む」ことでした。
 

f:id:akechikoen:20130728210758p:plain(ほんとこんなBAR)

 
なんせ思いついたら行動なんで、まずは当時住んでいた(日本)の近所でBARを探しました。
折角なんで、特に入り辛そうな、中の見えないようになっているオシャレ(っぽい)なBARを選びました。あとすることはその店の前に立ち、ドアを突然開けてやるだけです。突然開けるんですが、まぁこんなことは当然の突然なんです。だって初見の客だし、もちろん予約もしてないですし、単なるこっちの急な思いつきですから。
 

 マスターは素敵☆

入った店はあまり広くなく、常連が多そうな隠れたBAR的な雰囲気(立地も住宅地にある!)で、洒落たお店でした。

入る前にある程度の覚悟はありましたが、想像どおり、入ると店の中の店員さん達は一瞬だけ「??!」っていう空気になるんです。

これは仕方ないです。多分、普段は常連客かその連れ、もしくは複数のお客さんくらいしかこないでしょう。予想通りのリアクションをみて、こっちは逆に「俺はこーいう人間だ」と平成の頑固親父のニューシンボルことビッグダディばりのドヤ顔でカウンターを座りました。

f:id:akechikoen:20130728211328p:plain(BD)

 

しかし、ビールを頼み、暫くして気づくと、私はタダタダ、スマホを弄って、弄って、弄って。

「ヤベーーー、オレ何しに来てるの??!!?」「こんなんじゃない!顔を挙げろ!だ!」なんて焦っていると、

 

「今日は初めてですよね?」

 

なんつってマスターが話掛けてくれたんです。

そして気づけば、マスターがいろいろ話を振ってくれて酒も入り楽しい時間を過ごしていました。周りは常連そうな客ばかりなのに、気づいたら、私が一番喋っているような状態で、やや失礼な状態だったかもしれませんが、もう夢中に楽しんでましたね。

 

そして、夜12時を過ぎたころに、マスターが、もう一人だけいたアルバイトの女の子(20代前半)に「もうあがっていいよ。」と声を掛けてました。そのバイトは先に上がるようです。そしてそのバイトの子が「はい、ありがとうございます」と言って、ロッカー室に入った瞬間、常連の客の一人が、マスターとアイコンタクトをとって、サササッっと外へ・・・。

 

「なっ、なに??」

 

そして暫くするとその常連客が外から大きな花束を持って戻って来ました。

どうやらさっきのバイトの子がバイトの最終日だったようです。

そのことに気づいた時に私は思いました。

 

「やられたっ!!!」

 

「もう・・帰りたい・・・」

 

しかし、この状態で帰るタイミングなどなく、そのバイトの子もロッカー室から出てきて、

「おつかれさま〜〜〜!!」って常連客が花束を渡すじゃないですか。

マスターも「お疲れ様。」と言った後に「◯◯さんも後で来てくれるってさ。」

 

純度100%の完全アウェーの出来上がり。

 

f:id:akechikoen:20130728212707p:plain(こんくらいかな)

 

それでも私は、余裕を見せるしかありませんでした。

「負けね〜よ。」←何に?

さぁどんどんその時間めがけて常連が集まってきたきた。

最初はワイワイやっていて、私もニコニコ。

が、そのうちに「向こう行っても頑張ってね。」みたいなシンミリムードに変わってきました。

そうなるとさらに最悪で、私もシンミリな感じで飲む。

で、締めにマスターが

 

「では、最後に皆さんから彼女(バイトの子)に一言ずつお願いします。」

 

すでに常連客らは5人ほどになっていて、3人ほど席順に話していった時には、他の誰もが、

「この知らない客どうするんだ??」

ことになっており、私の心も

「俺どうするんだ??」

になっているんです。

 

で、マスターが自然な流れ(?)で私に

 

「一言お願いします。」

 

これなかなかの無茶ぶりです。

 

私も舞い上がりすぎて、一言を何を言ったか覚えてないくらいですが、

多分当たり障りのないことを適当に言ったんだと思います。

 

で、そのバイトの子もみんなから送られて帰って行き、常連客も帰って。

私はマスターと二人きりになったんですが、最後さすがにマスターも、

「いやぁ、お客さん(私)がいたから正直困った」と笑いながら話してくれて。

 

「いや、そりゃそーでしょーーー!!!」

 

で、二人大笑い。

 

結局、この件があってからなのかは知らないが、その後もこの店には定期的に通い続けました。

なかなか男前で気の利くマスターがいるので、こちらのどんなモチベーションでも、気持よくお酒を呑ませてくれます。

 

このような体験もなかなか普段の生活だけではできないのではないでしょうか?

 

「会って数時間でしかもほとんど話したことない人に、お別れと激励の挨拶をする」

 

以上人に偉そうに話す体験談でした。